気象技術の教室 2

降水量予想の超過確率 (月別の超過確率の変動について)

「教室2」にMSM降水量予想の「超過確率分布」が月別に掲載されているが、これを三ヶ月分纏めると図のようになる。
これはMSM降水量予想が30mm/3hrの場合を例示している。 図に見られるように月ごとの超過確率分布のバラツキは比較的小さい。30mm/3hrの場合の標本数は、一ヶ月あたり150程度であるが、それでも月ごとのバラツキが小さいことは、超過確率分布の信頼性の高いことの一つの証拠と言えよう。
バラツキの程度は10mm/3hrや2mm/3hrの場合でも、図と同程度である。 図に記入されている太点線は「完全適中降水量予報の超過確率分布」である。つまり、 完全予報では、降水量閾値が30mm/3hに達するまでは超過確率は100%、30mm/3hを超えると0%になるわけである。一般に、MSM降水量予報はその超過確率分布がこの太点線に近いほど精度が高いといえる。
2008年2月10日  立平 良三


超過確率分布図 (H.19年10,11,12月)


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